夕日に染まった公園で、みんなで交わした約束。
「最後までみんな一緒。」「卒業アルバムには、みんなで写ろうね。」
青春ドラマも真っ青、な一コマだけど、時間は流れ続ける。月日は移り変わる。
みんな、成長していく。
(愛知県大会プログラム 上演にあたって より)
駅前にある小さな公園。毎日たくさんの人達が、それぞれの足取りでそこを通り過ぎて行きます。月日が流れ、時間が経ち、目まぐるしく移り変わっていく世の中。しかし、どれ程世の中が激変しようと、小さな公園とそこに集まる高校生の群像は、かたちを変えながらもいつまでも続いていくのでした――。
私達、滝高校演劇部は練習場所の講堂で毎日一生懸命練習しています。そして練習を重ねるうちに、「いってきます!」の中の演劇部員は自分達と重なって行きました。
(中部日本高等学校演劇大会プログラム 上演にあたって より)
高校に入るまで、演劇なんて別世界のものでした。何気なく演劇部に足を踏み入れてからもう随分経ちます。楽しかったこと、嬉しかったこと、色々ありました。ワイワイ言い合いながら頑張ってきました。悲しいこと、辛かったことも沢山ありました。涙を流すことも幾度かありました。時間が流れるにつれ、自分自身の中で大きく変わった部分と全く変わらない部分とあります。
ただ、自信を持って言えることは、「演劇部に入って良かった。」ということです。
「いってきます!」は、そんな私達の日々の生活の中から紡ぎ出されたもので、劇中の多くの部分が自分たちの姿と重なります。キャスト達の一喜一憂の裏には私達部員の一喜一憂があります。劇中の登場人物の成長と共に、私達も成長を重ねてきたつもりです。
劇中では淡々とした時間が流れます。私達の毎日が、一見何の感動もなく過ぎて行くように。演劇部の練習場所の駅前広場も、時が移っても何の変化も無いように見えます。そこでは、人の死すらも何事もなかったように忘れ去られて行くかのように見えます。しかし、私達は何も感じていないわけではありません。変わっていないわけではありません。自分たちの、現代の高校生の、真の姿を捉え直してみたい、そんな気持ちから「いってきます!」はスタートしました。
(全国高等学校演劇大会プログラム 上演にあたって より)
上演の軌跡
2001年7月29日(日) 愛知県尾張地区大会(愛知県江南市 江南市民文化会館小ホール) 優秀賞
2001年8月10日(金) 愛知県大会(愛知県名古屋市 名古屋市青少年文化センター【アートピア】)優秀賞
2001年12月15日(土) 尾張地区合同クリスマス公演(於:西春町文化勤労会館)
2001年12月16日(日) アマチュア演劇講習会(主催:岐阜県高等学校文化連盟演劇部会
於:穂積町総合センターサンシャインホール)
2001年12月23日(日) 中部日本高等学校演劇大会(於:蒲郡市民会館) 文部科学大臣奨励賞
2002年7月24日(水) 全国大会出場記念公演・公開リハーサル(於:江南市民文化会館大ホール)
2002年8月9日(金) 全国高等学校演劇大会(於:神奈川県 グリーンホール相模大野) 優良賞
2002年8月18日(日) 愛知県高等学校総合文化祭「アートフェスタ」(於:愛知県芸術劇場小ホール)
写真集(愛知県大会より)